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ふとしたことで「足がつる」、これ何が原因?

2016-12-05

水泳などスポーツをしているとき、立ちっぱなしの仕事中などに、足がつって痛くて大変、という経験をした方も多いでしょう。しかし、何もしていないのに突然つってしまうこともあります。立ち上がろうとしたしたとき、自転車で信号待ちをしているとき、家事の最中にしゃがんだ瞬間…など。人はなぜ足がつるのでしょうか。

■足がつるってどういうこと?
普段私たちは、足の筋肉を自分の意志で動かして、歩いたり運動したりしています。ところが、何らかの原因で、自分の意志とは関係なく、足の筋肉が痙攣(けいれん)を起こすことがあります。筋肉が収縮したまま硬直して、元に戻らず、痛みも伴います。それが「足がつる」という状態です。こむら返りとも言いますね。
つる場所は、ふくらはぎだけでなく、足の指や側面、腱の付近などにも起こることがあります。また一度起こるとくせになりやすく、繰り返し起こるようになってしまいます。

■中高年の場合
若い人の多くは、筋肉疲労の場合が多いのですが、中高年になると、運動していてつったり、睡眠中にいきなりつってしまうというケースがあります。自然に治まることもありますが、だんだん足がつる回数が増えたり、夜間に痛みで目を覚ましてしまい、睡眠に悩まされるケースもあります。また、治まっても翌日まで違和感が残ったり、さらに肉離れを起こす場合もあります。
中高年が足がつる原因は、加齢に伴う筋肉の衰え、脱水症状、動脈硬化による血行不良、冷えなどがあります。ときには、病気と繋がっている場合もありますので、注意が必要です。

■足がつる原因
病気とは直接関係がない場合には、「電解質異常」が挙げられます。電解質とは、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にあるミネラルイオンのことを指します。これらのミネラルは、筋肉や神経の動きを調整しているので、ミネラルバランスが乱れると、筋肉の異常興奮(痙攣)が起こるのではないかと言われています。
日常生活では、発汗や脱水症状などで、ミネラルバランスはすぐに崩れます。頻繁に起きる場合は、糖尿病、脊柱管狭窄症、甲状腺機能低下症、閉塞性動脈硬化症、椎間板ヘルニア、腎疾患、肝硬変、脳梗塞などの病気による症状のことがあります。足がつるだけでなく喉が渇く、手足がしびれる、腰痛、むくみ、片方の手足の麻痺・言葉のもつれなどが出ていれば、手遅れにならないために、医療機関を受診しましょう。

■つったときの対処法
ふくらはぎの場合、膝を伸ばして、足のつま先をゆっくり反らせて膝の方へ曲げるようにし、ふくらはぎの筋肉を伸ばします。収縮した筋肉を伸ばすことで痛みが消えます。
一気に伸ばそうとすると筋肉を痛めてしまうので、ゆっくりとふくらはぎを伸ばすように行ってください。
周囲にやってくれる人がいればやってもらい、一人で、かつ足のつま先に手が届かないときには、手ぬぐいかタオルを足先にかけて、ゆっくりとタオルを引っ張るとふくらはぎを伸ばすことができます。

■やってはいけないことと日ごろの予防策
・つっているとき、いきなり強引に伸ばしたり、強い力でマッサージしたりしてはいけません。無理に行うと筋繊維を傷めてしまうことがあります。

・足にコールドスプレーなど冷やすものは使用してはいけません。血流をよくしなくてはいけないのに、冷やすことは流れを抑えることになってしまいます。

日ごろ予防をするには、以下のことを心がけましょう。

・運動する
スクワットがいいでしょう。足の筋肉量を維持するだけでなく、血流をよくして疲労回復にも繋がります。1日合計100回位を目標に実施しましょう。また運動の前後には、ストレッチをよく行って筋肉をほぐしておきましょう。


・足をもむ
その日運動をしてもしなくても、夜間にはフットケアをしましょう。ふくらはぎに手のひらを当てて、下(アキレス腱付近)から上(膝裏付近)へと軽くもみます。強くする必要はありません。手を滑らせるようにしてやさしくもみます。血行をよくするためには、軽くマッサージしてください。それにより血圧を下げる効果もあります。


・栄養
ミネラルが不足しないように、バランスのよい食事を心がけます。特に筋肉の動きに関係が深いカルシウム、マグネシウムなどを意識して摂りましょう。カルシウムは、乳製品や小魚類、マグネシウムは納豆や豆腐などの大豆食品に含まれます。


・水分補給
こまめに水分を補給します。スポーツドリンクも効果的です。

・薬
代表的な薬としては、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」という漢方薬は、筋肉の異常興奮を抑える作用があります。また病院では、筋弛緩薬や湿布薬が処方されることもあります。
いずれも、生活に支障をきたすようであれば、まずは病院を受診することが大切です。


執筆者:南部洋子(看護師 助産師)
監修医:坂本忍(医師)


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